Classici giapponesi con furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate
「……ははあ」
自分の至って閑そうな顔が、朝成は手持ちぶさたになった。
「……では。よんどころありませんが、貴方にまで、そっとお願いいたしますが」
「この宗盛でよければ、折を見て父に取次いでおきましょう」
宗盛は、一室へ迎えて、彼のはなしを聞いてみた。
政治上の問題でもあるかと興を持っていたところが、つまらない奥州の一商人の紹介なので、宗盛は見下げたように、途中からそら耳で扱っていたが、
「いや、それどころでない。貴方の顔を見て、思い出した事がある」
と急に、朝成の思いもかけない事を云い出した。
「ほかでもないが、それは貴方の奥方の以前の子――つまり義朝の遺子のひとりで、鞍馬へ上せてある末子があったでござろう。そうそう山では遮那王とか名づけられているそうだが……あの牛若という童じゃ」
「それが、どうかいたしたか」
「鞍馬寺の僧からも、山役人の方からも、たびたび、よからぬ状書が届いている」
「……どんな?」
「僧をきらって、武道にばかり熱中し、ややともすれば、師僧にまで逆らうという」
「その儀は、かねがね妻も案じておる事で、たびたび意見の手紙をつかわしておりますが」