Classici giapponesi con furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate
もちろん政子の問題に就いてである事はすぐ分った。
「姉君が、お山のほうへ、おひとりで召されて行きましたが、誰も行ってあげないでいいでしょうか」
妹たちが、そこへ告げると、宗時は起って、
「父上も、お山か」
「ええ、長いこと、庭の彼方、此方を、おひとりで歩いていらっしゃいましたが、そのうちに、お山の大日堂の縁に、お休みになっているふうでした」
「そうか。わしが行ってみる。義母上も、其女たちも案じないがよい」
すぐ宗時も庭へ出たが、牧の方はそのうしろへ、くれぐれも、短気な言を吐かないように、また、父の時政を、あれ以上、怒らせないようにと、頼むばかりな口吻で云った。
「お案じなさいますな。――けれどどうしても、一度は知れずにいない事です。父上のお辛い立場も分りますが、所詮、こうなった上は、何もかもお耳へ知れたほうが後の為にもよいでしょう。――すべては、この宗時の科ですから、宗時が責任を負うつもりです」
彼もやや昂ぶっている。そう云うと大股に庭を歩いて行った。後ろから見てもその耳は紅かった。
彼にすれば、これは妹の恋愛だけの問題でもないし、家庭の一争議でもなかったのである。