Classici giapponesi con furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate
と、訊ねた。
頼朝は、後ろ手に縛られた手をしきりにもがいていた。解こうとするのではなく、手がきかないので、起ち上がれないためであった。
「わしを起たせてくれ」
頼朝の乞いに、丹波藤三が、
「起たんでもよい。そのままにてお答え申せ」
と、云うと、
「いや、望みのようにしてやれ」
と宗清の言葉だった。
藤三が頼朝の襟がみをつかんで、起たせてやると、頼朝は、地に摺り剥いて、少し血のにじんでいる半面を、屹と、宗清の面に上げて正視しながら、
「馬を降りよ」
と、責めるように云った。
「――わしは、平家の地侍などに、馬上から物を云わるるような者の子ではない。問う事があるなら、馬を降りて云えっ」
虐ぎつけられた少年の、半ば、物狂わしくなった叫びとも聞かれたが、宗清は何か凡事でない感動に打たれたらしく、はっと答えぬばかり正直な態度で、すぐ鞍から跳び降りた。そしてつかつかと頼朝の側へすすみ、叮嚀に頭を下げて、
「お名まえを仰っしゃい」
と、優しく云った。
彼の郎党たちは、たちまちの間にそこらに立った町人や旅の者や女子供などの人だかりを追い払っていた。
宗清の意外に優しい訊ね方に、頼朝はちょっと差し俯向いていたが、やがて素直に回った面を上げて、