Classici giapponesi con furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate
(不覚……。つい彼等の志にうごかされ、大事を告げたのはわが一生の過りであったか)
と、悔いた。
時政は、やや焦躁をその眉にあらわして、
「いったい何しに、佐々木の兄弟どもは、相模まで帰ったのでござるか。……帰るのからして怪訝しいではないか。この大事をひかえた数日前などに」
と、苦りきって訊ねた。
「されば、十二日の夜半、定綱、盛綱のふたりへ、旗挙げの事を打明けたところ、勇躍して、家より甲冑を取って参ると申し――十三日の朝方、相模へ帰ったのであったが」
頼朝が、悔いを洩らすのを聞くと、時政は、いよいよ気の腐った顔して、
「……では、参るまい。いずれ親どもや一族に、問い糺されて、来るにも来られずにいるか、それとも、臆病風にふかれて変心したか、どっちかであろうて――」
暗に、頼朝の不覚を、詰るように云った。
――が、しかし、庭上にある百人足らずの若い若者輩は、そんな問題など、すこしも意としていないらしく、
「いざ、立ちましょう。あの通り、陽も昇りかけました」
と、意気は軒昂であった。
四
いつの間にか、頼朝と時政は、そこを立って、大日像の壇のうしろへ隠れ、二人だけで、ひそひそ協議していた。