Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Leggi 照葉狂言 (てりはきょうげん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.730 caratteri · 100 schermate

Aozora Bunko

納屋の中に縛られている処へ忍んで逢いに行ってね、言うようには、姉さん、私がどんなにか母様に頼んだけれど、どうしても堪忍しませんから、一旦連れられておいでなさいまし。後でまたどうにでもしてお助け申しましょう。そうして、いらッしゃる処が解らないでは、お迎いに行くことが出来ませんから、これを……ッて、そう云って、胡麻を一掴、姉様の袂へ入れてあげたの。行く道々、中の絶えないように、そこいらに撒いておいでなさい。それをたよりにして逢いに行くッて、まあ、賢こいじゃアありませんか、小銀はようよう九つ。

その晩は手を取りあッて、二人が泣いて別れて、明日になると、母様の眼を忍んで小銀が裏庭へ出て見ると、枝折戸の処から、点々ずつ、あの昨夜の胡麻が溢れ出して、細い、暗い、背戸山の坂道へかかっているのを、拾い拾い、ずッとずッと、遠い遠い、路を歩いて、淋しい山ン中へ入ッて行ッたの。そうするとね、新らしく土を掘りかえした処があッて、掻寄せたあとが小高くなッてて、その上へ大きな石が乗ッけてあって、そこまで小銀が辿って行くと、一条細うく絶々に続いていた胡麻のあとが無くなっていたでしょう。