Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 230.599 caratteri · 458 schermate
一寸はふれて話しました。達ちゃん一人の折。けれども、もう私から話す折はないでしょう。もう広島へは行きませんし、私も二日にはかえりますから。そちらから手紙で改めて仰言って下さい。もと行っていた間のそういう面の生活について私は塵ほども存じません。塵ほども話さないのでしょう、家のものには。達ちゃんの今の気分では平静ね。友ちゃんに満足しているし輝は可愛いし、その場の空気でまきこまれるようなことさえなければ、いいのですけれど。もとのときも余り粗暴ではなかったと思うのよ。でもお母さんに月五十円ずつ送ってくれと云ったので、それはいけません、金をもっちょるとよいことがありませんからのうと云っていらした。そこいらに機微があるのよ。この前の経験の。友ちゃんはナイーヴに、物はいくらも買えるから金だけ送ってほしいて云うてですのと云って居りますが。
きょうは三十一日。朝。輝がこの机の横へ来ておとなしく臥て足をパタパタやって居ります。きょうは月末ですから店はなかなか多忙で、岡田という男が車にはのらないで集金その他をやって居ります。自動車の収入は大きいのねえ、びっくりしてしまいます。