Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate

Aozora Bunko

かれらの目には、なんというはんだんもつかなかったが、地上から明かりをむけたせつな、かつて、話にきいたこともない怪鳥が、虚空に風をよんで舞ったのが、チラと見えた。

それは鷲の背をかりて、白旗の森をとびだした竹童なることは、いうまでもない。

鞍馬そだちの竹童も、こよいは一世一代のはなれわざだ。果心居士うつしの浮体の法で、ピタリと、クロの翼の根へへばりつき、両端へ火をつけた松明をバラバラおとす。火先はさんらんと縞目の筋をえがいて、人穴城へそそぎ、三千の野武士の巣を、たちまち大こんらんにおとし入れてしまった。

「ああ、いけねえ」

と、その時、ふと、つぶやいた竹童。

空はくらいが、地上は明るい。人穴城のなかで、右往左往している態を見おろしながら、

「こっちで投げる松明を、そうがかりで、消されてしまっちゃ、なんにもならない。オヤ、もうあと四、五本しかないぞ」

なに思ったか、クロの襟頸をかるくたたいて、スーと下へ舞いおりてきた。いくら大胆な竹童でも、まさか人穴城のなかへはいるまいと思っていると、あんのじょう、れいの望楼の張出し――さっき呂宋兵衛たちのいたところから、また一段たかい太鼓櫓の屋根へかるくとまった。