Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
しかも拝領したその刀は、武田家伝来の名刀般若丸尺七、八寸の丁字みだれ、抜くにも手ごろ、斬るにも自在な反り按配、かの泣き虫蛾次郎がじまんする、あけび蔓をまいた山刀などとは、質がちがう。
これからは竹童も、鞍馬いらいの棒切れをすてて、一人前の大人のように、玉ちる刃で敵にむかうことができる。
もう、早足の燕作ごときは、一刀のもとに斬ッても捨てられるんだ。
長いあいだの希望がかなって、さだめしこおどりしたろうと思うと、スゴスゴとご前をさがった竹童、般若丸の太刀をいだいて、ひとけなき陣屋のすみで、ひとりシクシクと泣きはじめた。
三
「はてな? ……」
龍太郎は眉をひそめて、そッと、竹童のあとについていった――見るとそのありさま。
「ウーム。こりゃふしぎだ。鞍馬の奥にいたころから、泣いたことのない竹童だが……」
すきまからのぞき見をしていた龍太郎、こうつぶやきながら、しばらく考えていたが、やがて、
「こりゃ、竹童、なんでこんなところに泣いているのだ」
幕をはらって、やさしくかれの背なかをたたいた。
竹童はふいに声をかけられて、恥ずかしそうに、泣き顔をかくしながら、
「いいえ、なにも泣いてなんかいやしません」