Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate

Aozora Bunko

そして、すぐにゴロリと横になって、手枕をかいながら、生意気そうな鼻の穴を宮内のほうにむけ、

「おじさん、いまおめえは、この向こうにはいっている竹童のところで、なにかコソコソ耳こすりをやっていたろう」

といった。

「ウム。おまえと仲をよくせぬかと、そのそうだんをしていたのじゃ」

「くそウくらえ――だれがあんなやつと仲をよくするもんか。おいらは徳川びいきだし、あの竹童ッてやつは、山乞食の伊那丸って餓鬼や、イヤな坊主に味方をしているんだ」

「ではどうもしかたがないな。……ふたりの気がおれて、仲をよくするというまで、この塔にはいっていてもらうよりほかに方法はあるまい」

宮内は竹童のたべた土鍋のからと、蛾次郎の食べたからを両手にもって、社家のほうへもどってしまった。

格子のすきまから、そのうしろ姿をみて、蛾次郎は声のあるッたけ悪たれをついた。

「やい、早くここをだしてくれよ。いッてしまっちゃいけないよ! やい神主! つんぼか唖かでくの坊か! オイきこえないふりをしてゆくない。オーイ、バカ神主め、おいらをいつまで竹生島へおいておくんだい。かえせ、帰せ、かえしてくれ! 帰さねえと、いまに弁天さまへ火をつけるぞッ!」