Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くろだじょすい

黒田如水

吉川 英治

Leggi 黒田如水 (くろだじょすい) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.639 caratteri · 325 schermate

Aozora Bunko

た。何としても、秀吉のそれには、常に情味が伴っている。威武よく人を服せしめるか、情よく人心をつなぎ得るか。もし秀吉が二つのものを持ったらばと官兵衛はひそかに空想した。

その帰途に官兵衛は、供も馬も捨てて丹波から山陰へ廻った。これは今度、秀吉と二日間を安土に送った間に結ばれた秘策を果たすためだった。

山陰には尼子氏の一党が諸所に潜伏して時到るを待っている。その勢力は微少だともいえるが、尼子一族と毛利家との闘争は、実に大永年間、毛利元就が尼子経久領を奪取して以来のもので、以後五十余年の長きあいだを、子々孫々にかけて、尼子一族は毛利打倒の戦いを歇めていないのであった。

領土なく一城なく、拠るに大兵や軍需力がないまでも、あらゆる奇襲を以て、尼子の浪人は、その精神をつらぬき、その報復を期し、今も毛利家を悩ましている存在だった。そして、経久の裔尼子勝久を擁して、しきりと山陰に風雲の日を呼ばんとしている者は、勝久の股肱、山中鹿之介幸盛であった。

鹿之介幸盛と安土との間にも、すでに一脈の連絡が通じていた。これも直接ではなく、もっぱら丹波方面に活躍している明智光秀と細川藤孝を介して、他日の内約が結ばれていたものである。