후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면
もっともその他に、借りる方でも貸す方でも、いろいろ複雑な心理が働くものだ。一般に他人の有っている本は借りて見たくなるものであり、借りてしまえば一種の安心を覚えて中々読みに掛らなかったり、返すのがちょっと惜しいような気もするものだ。それに貸す方でも、自分が読む代りに他人が読むのだから、人によってはかえって好い気持を持つ人もあろうが、残念に思ったり各種の不安を持ったりする人もあるだろう。こうなると本の貸主と借主とは敵味方のようなものだ。
こうした色々の心理を通じて、併し少なくとも借りる方では、何か本を単に読むためのものとばかり考える傾きがあるようである。多分読んだらすぐ返さなければならないという意識から、書物のそうした観念が自然に発生するのだろう。いうまでもなく本は単に読むためのものばかりとは限らない。というのは、読まれつつある時だけ本の効用があるのではない。いつでも読み得るということ、否いつでも楽に見ることが出来るということが、本の効用なのであるから、読まなくても何か所有するということに書物の意義があるのだ。本は手回りの道具であり材料なのである。