후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면
三 玄人の書物と素人の書物
夫を用意することが本の所有の価値である。この判り切ったことが併し、借主の側に立つといつの間にか忘れられるように見える。
書物の借主側において、書物のこの手回り品としての意義を尊重するようになれば、貸借関係の主な困難は消えるだろう。貸す方でも安心して有意義に役に立て得るのだ。かかる私有の図書についてばかりではない。広く一切の図書館の書物についてもいわねばならぬことだ。書物貸借の儀礼をもう少し発達させることによって、社会に存在する広範な私有公有の書籍の利用が今日よりも遙かに公共的な学的習俗となり得るかも知れない。
だが、こういう道徳的希望や道義的な処方には判然とした限度がある。一体右のような見地は学問の公共性と研究上の好意ある連帯性というイデーを仮定しての上のことだが、しかし学問の社会的条件は決してこういう仮定に忠実でないという事実を至る処に示している。科学は社会的公共物でありながら、それにも拘らず一種の私有財産であり、場合によっては稼業の機密にぞくする対象でさえあるからだ。
三 玄人の書物と素人の書物
極端な話にすれば、お茶や活花の師匠が、斯道の知識を一般に向かっては制限しながら、特殊な場合に限って伝授することによって、斯道を稼業となし得るように、ある種の学問になると書物乃至一般に資料を偶然または故意に独占