후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면
書物の例ではないが、かつて三井家の家宝の陳列会が行なわれた時、国史の権威者も存在を知らなかったような出品があったので、この富豪は大いにその功徳を讃えられた。だが文化上の問題として見ればこれ程不らちなナンセンスはあるまい。三井家に限らず、社会的に公共性を有つべき研究資料を、単なる稀少品として反文化的占有をあえてしている富豪や大政治家は決して少なくないようだ。所有さえすれば自分の所有物に関係ある眼識が肥えるのは当然なので、こうした稀少品所有者の内には素人抜けのした知識と見識とを有っているものも少なくない筈だが、そうはいっても、この素人達が学術上の公共的な専門資料たるべきものを隠匿する結果を伴なうことによって、文化的進歩をさまたげているという事実は決して消えない。書物についてもその通りだ。
処が科学的な公共資料たるべきものの封鎖は決して資料の言葉通りの私有ばかりに限らない。数年前、ある専門学校の某教授は収集癖の偏執の古墳の発掘という罪を犯したが、この犯罪の文化上の意義については当時誰もいい及ぼしたものはいなかったようだ。いうまでもなく古墳はある適切な本当の尊敬を以て発掘される限り、古代史の研究にとって替けがえのない至宝の資料でなくてはならぬ。