후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면
六 読書経済学
六 読書経済学
読者というものをごく普通に考えると、要するに出版物を読む処の人のことだろう。読み飛ばして了う者もいれば、熱心に読んで感想や批評を発表するような人もいるし、読者カードに所感を書く人間もいるが、とに角読む処の人のことだ。処が之は出版物を中心にして考えて行く限り必ずしも正確な考え方ではないのである。出版物という商品から見れば、所謂読者なるものは、読む人のことではなくて買う処の人のことだ。買う人が多ければ読む人も多いのだし、又或る場合には、まず読み手があってから買い手が発生するのでもあるが、とに角読む読まないとからは一応別に、買う買わないということがある。
尤も結局、読者の多い本が余計売れるわけだから、読者と購買者とは同じ単位と見做してもいいわけで、之をシチ面倒に区別することは遊戯に類するようにも思われるかも知れない。出版業者の直接の興味から云えばそれでもいいのだが、併し実は読書という問題から云うと、却ってこの区別が重大な意義を有っている。一体出版物は読むために買うのだろうか。読者とは出版物を「読む」人のことなのか。読むというのは、事実どういうことなのか。