후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면
――この基本的な不安に較べれば、社会から進歩的と睨まれているインテリ小市民の社会生活権喪失に就いての不安などは、重大は重大でも、云わば付属品のようなものにしか過ぎないだろう。
支配者が最も恐れているらしい人心の不安というものは、云うまでもなくこの大衆の不安のことを指しているわけで、夫は決して、単に人心が定まらずに思い思いにフラフラ動揺しているということではない。もしそんな思い思いにフラフラしていることが人心不安の意味なら、不安な大衆こそ、どこからかこの不安な人心を統制して呉れるような強力を待ち望むことだろう。之は当路者に取っては願ったり叶ったりな筈だ。処が人心の不安動揺なるものは、実は大衆の現実日常の物的生活利害関係そのもののことに過ぎないのである。偶々これを人心の不安動揺などという上品な観念的な言葉で呼ぶものだから、不安によって却って益々強くなる勢力と、不安によってグズグズになる文学者風な所謂不安とが、一緒クタにされて了って、肝心な現下の不安の要素がボカされて了うのである(この利害関係を「人心の軽佻浮薄」などと云い出すと、もう何のことかサッパリ判らなくなる処だ)。