후리가나로 읽는 일본 고전
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
国枝 史郎의 剣侠受難(けんきょうじゅなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,479자 · 394화면
ヒラリと縁から飛び下りた。
「お待ち!」
とにわかに立ち止まった。
「忠さんへ知らせよう、忠さんへ!」
ふたたび座敷へ駈け上がった。ベッタリ坐ると硯を引き寄せ、筆を執るのももどかしく、何か懐紙へサラサラと書いた。
立ち上がると鳥籠へ行った。戸を開けるとうれしそうに、舞い出してきた白鸚鵡、差し出したお町の手へ止まった。だき抱えたイスラエルのお町、手早く紙片を巻きつけた。
つとお町縁へ出た。
「花ちゃん」と鸚鵡へ話しかけた。
「行っておくれよ、南蛮屋へね。忠さんへ手紙を渡しておくれ! 急いでね、大急ぎ!」
やわらかくだきしめ頬ずりをし、それからサッと切って放した。夜の鳥、眼は見えまい。しかし慣らされた文使い、感覚だけで飛ぶことが出来る。プーッと飛び立つと空を斜め、浅草の方角へかけったが、見る見る姿が見えなくなった。
「用心までに!」と、イスラエルのお町、手文庫をあけると懐刀を出した。葵散らしの懐刀である。帯へはさむとキリキリキリ、衣裳の裾を取り上げた。
「さあネロや、連れて行っておくれ!」
地上へ飛び下りたものである。
フーッとうなるとスペイン猫、ポンと金目垣をおどり越えた。