후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,120자 · 516화면
十六
十六
神尾主膳の隠れている例の染井の化物屋敷は、依然として化物屋敷であります。
真中の母屋には神尾主膳が住み、そこへ出入りするのは、旗本のくずれであったり、御家人のやくざ者であったり、どうかすると、角力や芸人上りのようなものであったりするけれども、ここではあまり騒ぐことはなく、三日に一度ぐらい、主膳はその家を忍び出でて、夜更けて帰ることが多い。
それから離れの方には、例のお絹が別に一廓を構えて、若い女中を一人使って、ほとんど母屋とは往来をしないで立籠っているかと思えば、土蔵の中にはお銀様が、怨むが如く、泣くが如く、憤るが如く、ほとんど日の目を見ることなしに籠っているのであります。お銀様と神尾の台所の世話をしているのは、練馬あたりから雇い入れた女中ではあるが、この女中は少しく痴呆性の女で、それに聾ときているから、化物屋敷にいて、化物の物凄いことを感得することができません。
今日は神尾主膳が、朝から酒につかりながら、座敷の壁へ大きな一枚板を立てかけて、酔眼を開いてそれを見据えていると、傍に、よく肥った奴風の若いのが、片肌ぬぎでしきりに墨を摺っています。