후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,120자 · 516화면
十
ここをいずれとも知らず、わざとウロウロ歩いていた米友。今の駕籠屋の間違って勧めた言葉によって、
「ああ、そうか、あれは吉原だな」
と感づきました。吉原の名は、さすがに米友も国にいる時分から聞いていないことはない。幸い、道草を食って行くには、あの吉原を一見物して来るに越したことはないと、ここで米友は、その明りのする一廓をめあてにして進んで行きました。
十
宇津木兵馬は万字楼の東雲の部屋に、東雲を相手にして碁を打っていました。
兵馬のここへ来た目的は、この花魁を相手に碁を打つことではありません、万事は金助の取計らいであります。
神尾主膳は、同じ家の唐歌という遊女の部屋に納まって、太夫と禿とを侍らせて、朱い羅宇の長い煙管で煙草をふかしていると、慌しく、
「白妙さんのお客様が、御急病でいらっしゃいます」
「ナニ、藤原が急病?」
神尾主膳は、その急報をきいて煙管を投げ捨てて立ち上りました。新造を先に立てて、白妙の部屋へ駈けつけて、
「藤原、どうした」
神尾は人をかきのけて中へ入って見ると、夜具の上に俯伏しに倒れているのは机竜之助であります。そうして蒲団の敷布の上には夥しい血汐のあとがありました。