일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,120자 · 516화면

아오조라 문고

大菩薩峠

一

一

下谷の長者町の道庵先生がこの頃、何か気に入らないことがあってプンプン怒っています。

その気に入らないことを、よく尋ねてみるとなるほどと思われることもあります。それは道庵先生のすぐ隣の屋敷地面を買いつぶして、贅沢な普請をはじめたものがあるのであります。道庵先生ほどのものが、他人の普請を嫉むということはありません。その普請が出来上るまでは、先生は更に頓着をしませんでしたけれども、いよいよ出来上って、その事情が知れた時に、先生が非常に憤慨してしまいました。その普請というのは、そのころ有名な鰡八大尽というものの妾宅なのであります。

鰡八大尽というのは、その頃の成金の筆頭でありました。みすぼらしい棒手振から仕上げて、今日ではその名を知らないもののないほどの大尽であります。それは国内に聞えた大尽であるのみならず、外国人を相手に手広い商売をしました。糸の取引をしたり、唐物の輸入をしたり、金銀の口銭を取ったり、その富の力の盛んなことは、外国までも響き渡るほどの大尽でありました。

「おれの隣へ来たのは鰡八の野郎か、それとは知らなかった、口惜しい」

道庵先生は、それと知った時に歯噛みをしたけれど、もう追附きません。