후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 春泥・三の酉(しゅんでい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,075자 · 173화면
六
――毒のない好い人間だった。」
すぐ、また、三浦はいった。
「じゃァ、なぜ。――そんなら、なぜ?」
「俺もあの男をむかしから知っている。」小倉はしずかに中をとって「だからしだいはよく知っている。――が、三浦のようにいってしまっちゃァ実も蓋もねえ。」
「が、それに違えねえもの。――あの男の巧いの味があるのといわれたのは畢竟『矢の倉』の大将のつかい方がよかったからだ、いえば、それァ、あの男ばかりじゃァねえ。――菱川だって西巻だって古く『矢の倉』のうちにいるものはみんなそうだ。」
「が、そこはあの男は正直だった。――自分でよく知っていた、それを。――菱川や西巻のように決して自分をそれほどの役者たァ思っていなかった。」
「だから……だからいうんだ、俺は。」三浦は力を入れて「世間じゃァ、しかし、いっぱし手めえで納った役者のようにあの男を思っている。それじゃァ可哀想だ、あの男が……」
「じゃァ何だって公園へ。――何だって、あんなとこへ……?」
田代は突ッかゝるようにまた話をあとへもどした。
六
「買われたんだ。――立派に引ッこ抜かれたんだ。」三浦はしかしケロリとした感じに「が、さきじゃァ役者として買ったんじゃァねえ、おもての人間として買ったんだ。