후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 春泥・三の酉(しゅんでい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,075자 · 173화면
八
八
「そ、そんなこたァねえ。」
いそいでかれはそういった。――が、それと同時にかれは、いい解くすべを知らない寂しさに身うちを引きしめられた。たとえば八幡の藪知らず……その藪の真ったゞなかの、どっちへ行ってもふさがれた行くてゞある。――ぼんやりそこに立ちすくむ外はなかった……
「床上げだ。――床上げの祝だ。――じゃァ、まァ、今夜だけは特別だ。」すぐかれは猪口を取上げて「明日から――明日からきッと止める。」
おますは銅壺からちろりを出した。
「つきましたよ、お燗が……」それにこたえず、底へ手をあてゝ加減をみると、火鉢越しにはじめの一つだけ酌をした。
「さ、喰べねえ、正ちゃん。」そのまゝかれは猪口をふくみながら正太郎のほうを向いた。
「どッか前川へでも久しく行かねえから連れてってやろうかと思ったんだけれども、こっちが寝込んじゃったもんでそう行かなくなった。――春になったら連れて行く。――どこへでも好きなところへ連れてってやる。――だから、まァ、今年はそれで負けといてくんねえ。」
「えゝ。」
そうこたえたゞけで正太郎は、すぐその蒲焼の蓋をあけて皿にそれをとり分けた。