후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 春泥・三の酉(しゅんでい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,075자 · 173화면
七
「あい、御免よ。」
注連だの輪飾だのを一ぱいに積んだ車がいそがしく三人の間を通って行った。――新しい、すが/\しい藁の匂が激しく三人の鼻を撲った。
「市か、もう……?」
つぶやくように小倉はいった。――聞えなかったのか、三浦も、田代も、二人は何ともいわなかった。
七
やがてまた三人は土手を下りた。それが向島へ来たそも/\の目的の、百花園へ行くために、下りてすぐの道を左へ切れた。そこには新開町らしい小さな店がごた/\軒をならべていた。――小切屋のおもてに下ったけば/\しいメリンスのいろが、あたりの沈んだ、引っ立たない空気を無理からあかるくしていた。
「変ったなァ、こゝいらも……」しげ/\と田代はみ廻して「けど、焼けなかったのかしら、こゝは?」
「焼けなかったんだ。」小倉はこたえて「わずかなところでこゝいらは助かったんだ。」
「それにしても一めん田圃だったんだがなァ、せんには……」
が、そこをまた右に折れると大きな泥溝……というよりは流れといったほうが似つかわしい……そうした感じの寂しい水がそれ/″\の家の影を浸してながれていた。それがそのあたりの田圃だった時分のさまを可懐しくおもい出させた。