후리가나로 읽는 일본 고전
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やぎゅうつきかげしょう
柳生月影抄 名作短編集(二)
吉川 英治
吉川 英治의 柳生月影抄 名作短編集(二)(やぎゅうつきかげしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 173,309자 · 352화면
この打菓子は、母が、私たちに、殿様の幼い頃のお物語りなどして聞かせながら自分で麦を挽いてこしらえた物。また、このお守護は、関の観音へ、御武運を祈って、これも私が母を負うて、七日の参籠をしていただいて参りましたもの。殿様へ上げてくれいと、母から申されて参りました。お納め下さいますならば、どんなに欣ぶことでございましょう」
畏る畏るそれだけの事を云ううちに、お篠は、書院の上にいる刑部のすがたを、やっと明らかに見ることが出来た。
その人は、今、自分で三十八歳になると云ったが、年頃は四十か五十か見当もつかない。左の腕を白布で頸に吊り、白絹で頭巾のように顔をつつんでいる。そして身にも白帷子を着、小姓に団扇で風を送らせているのである……。が、お篠は一目仰いだ途端に、何か、ぞっと背すじに寒いものを感じて、
(――この人が、母のいつも話す刑部様か?)
と疑い、
(自分の母が、幼少の時、お乳を上げたという刑部様は、もっと、おやさしい人のように云うていたが? ……)
と思った。
彼女の母は、まだ彼女の生れぬ頃、豊後の片田舎の郷士の子息に、乳人として乳の奉公をしていた事がある。