후리가나로 읽는 일본 고전
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やぎゅうつきかげしょう
柳生月影抄 名作短編集(二)
吉川 英治
吉川 英治의 柳生月影抄 名作短編集(二)(やぎゅうつきかげしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 173,309자 · 352화면
十
これから夜明けにかけて、廻状をまわし、何とか父も説き伏せてみる。……そのかわりお珠さん、おれの気持も忘れずにいてくれるだろうな」
「ありがとうございます。安太郎さん、この御恩忘れはいたしません」
「だけど、結局、この事業は物にはならないぜ。……。もう手も足も出ない所まで行けば、与右衛門殿は元よりの事、わし達の運命もどうなるか」
「そういう凶い行末が見えていても、安太郎さんは私を……」
「わしは、だからこの恋には、生命を賭けているんだぜ」
「どうしよう! ……す、すみません、安太郎さん」
欣し泣きに嗚咽するお珠の顔を、酷いような力でいきなり抱きしめると、安太郎は、彼女の唇に情熱の迸るままに甘い窒息を与えた。
十
七沢、砂沢、十腰沢、そういった麓の地帯で、地の利を利用して、周囲何十町もある大溜池の開鑿工事がはじまった。
掘った土は、低地の茅原や沼地をどんどん埋立てて行った。一ヵ所の溜池ができると、附近の川の性能がまるで違って来た。なぜならば廻り堰を巡ってここへ集まった水は、任意に休息して、新川堤に添って柔順に出てゆくからである。
豪雨が出ても、その附近だけは、もう水は吾儘でなかった。