후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶっきょうじんせいとくほん
仏教人生読本
岡本 かの子
岡本 かの子의 仏教人生読本(ぶっきょうじんせいとくほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 124,886자 · 246화면
私たちは贈り手の好意を懐うことなしにこの柿を手に執ることは出来ず、さればといって掌に載っているものは山野の秋に熟した自然の柿であります。
道理の筋道を探るために、世の中の物事の精神的な方面ばかりを採り集めて考え、あるいは物質的な方面ばかり採り集めて考えるのは、その方が便利なことも、あるいは、ありましょう。けれども、それは研究のためであります。その事、直ちに天地間の実相には当て嵌りますまい。なぜならば天地間の実相は、そのどちらにも偏らず、両方を含んで存在しているものですから。実をいえば実相それ自身は精神とか、物質とかそんな区別さえ知らずに出来て動いている一つの生ける姿ですから。ただ人間が便利上そういう区別をつけて、おのおのの方面に見分けたまでです。
ですから、物事はあまり一方へ偏り過ぎると妙なものになります。たとえば前の柿の例にしても、贈って来た人の好意は全然引離して考えに入れず、柿よりも米、味噌、醤油の方が生活必需品としてより価値的だといった議論をしたり、また、贈り主の意だけ認め過ぎて、送ってくれるなら古草鞋片足でもよいのだという議論は、只今の柿の贈物の実相には当て嵌りません。