후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
(この老僧も日蓮寺のほうの者だな)
武蔵は、挨拶をしようと思ったが、土に他念のない老僧の三昧ぶりに憚られて、そっと側を通りかけると、これは何ということだ、下を向いている老僧の眸がジイッと眼の隅から自分の脚もとを射ている。――そして形や声にこそ現われてはいないが、なんともいえないすさまじい気が――心体から発しるものとは思われない――今にも雲を破って搏たんとする雷気のようなものが、びくりと武蔵の全身に感じられた。
はっ――と竦んだ時、武蔵は老僧の静かなすがたを、二間ほど先から振向いていた。迅い槍を跨いだ程度に武蔵の体はぼっと熱くなっていた。傴僂のように尖った老僧の背は後ろを向けたままで、カチ、カチ、と土へ鍬を入れている調子に少しも変りはなかった。
「何者だろう?」
武蔵は大きな疑いを抱きながら、やがて宝蔵院の玄関を見つけた。そこに立って取次を待つ間も、
(ここの二代目胤舜は、まだ若いはずであるし、初代胤栄は、槍を忘れてしまったというほど耄碌していると今聞いたが……)
いつまでも頭の隅に気になっている老僧であった。それを払い退けるように、武蔵はさらに、二度ほど大声で訪れたが、四辺の樹木に木魂するばかりで、奥深そうな宝蔵院の内からは、なかなか取次の答がない。