후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 春泥・三の酉(しゅんでい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,075자 · 173화면
八
八
が、立てるものは立て、押えるものは押える由良の律義さは以前とすこしもかわらなかった。従って菱川もかれも、身分だの給金だのは、若宮のような売出しの花形には及ばないまでも、いえば新参の、吾妻や小倉たちのはるか上にあった。――だから菱川の、いたずらにメハリの強い大きな声さえ出せばいゝとする「敵役」がいかに「時代」で泥臭くっても、かれのつけた立廻りの手の以前ほどうけなくなり、むかしながらに凝ってやるかれの仕出しのいかに思案にあたわない時勢おくれの場当りをやるにいたったといっても、そうした由良の天下になったとき、とにかく菱川は万と声のかゝる金をこしらえ、「箆棒め、江戸っ子でえ」の、宵越の銭をもたないはずのかれにして、なお、八丁堀に格子づくりの、意気な、小ぢんまりした自分家をもっていた。――が、そうなってもかわらないのは菱川とかれの仲だった。――一度こじれた二人のあいだの交情はどこまでいってもむすぼれ解けなかった。
が、かれにとっては何のことでもなかった。かれにすると、むしろ、折合のつかないほうが勝手だった。義理を欠いてもそんな金をためる奴、金さえためればいゝという奴……そんな奴と一つにみられてたまるもんかというかれの肚だった。