후리가나로 읽는 일본 고전
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やぎゅうつきかげしょう
柳生月影抄 名作短編集(二)
吉川 英治
吉川 英治의 柳生月影抄 名作短編集(二)(やぎゅうつきかげしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 173,309자 · 352화면
大谷刑部
馬と兵と女
馬と兵と女
七月の上旬である。唐黍のからからとうごく間に、積層雲の高い空が焦けきッた鉄板みたいにじいんと照りつけていた。
――真っ黄いろな埃がつづく。
淀を発した騎馬、糧車、荷駄、砲隊、銃隊などの甲冑の列が、朝から晩まで、そして今日でもう七日の間も、東海道の乾きあがった道を、続々と、江州路から関ヶ原を通り、遠く奥州方面へ向って下ってゆくのであった。
「夏の戦はたまらんぞ」
「――さりとて、冬も」
「雪に馬の斃れることはないが、暑さでは、馬さえ斃られる」
「夜は藪蚊、昼はこの炎天」
「一雨来ぬかな」
「この空では――」
「いッそ、敵にぶつかって、いざ戦となれば、暑さもくそもないが」
「敵は、上杉。――まだ白河会津までは何百里」
「うだるなア」
「いっそ物の具など、捨ててしまいたいが、裸で戦もなるまいし……」
「ははは」
騎馬と騎馬の上で、笑い合う声までが、干乾びて、埃に咽せそうになる。
それでも、馬上の部将格の者には、行軍のあいだに、そんな余裕もあったが、歩卒の心臓は、口もきけなかった。
自棄に、竹筒の水を飲み、それがなくなると、泥田の水でも、小川でも、水を見ると、餓鬼のように口をつけ、そして荷駄の手綱を持ち、銃や槍を担ぎ、部将に叱りとばされると、また隊伍を作り、火みたいな息をついて、