일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やぎゅうつきかげしょう

柳生月影抄 名作短編集(二)

吉川 英治

吉川 英治의 柳生月影抄 名作短編集(二)(やぎゅうつきかげしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 173,309자 · 352화면

아오조라 문고

いえない苦しさが、涙になりかけた。

「……真の、真の人間に……武士に成り遂げたいのでござります」

やっといった。それだけでいい尽してはいないが、懸命でいった。

「よかろう」

猿殿は、後ろを見て、従者の槍へ片手をのばした。その槍を取って、わしの前へ、石突を向けて渡された。

「つかわす」

「では……」

「手功をせよ。大きな出世を望むがいい。今を措いてまたとないぞ」

「あ、ありがたく存じまする」

「――が、そちには、秀吉が目ざす敵は突けまい。馬の口輪を持て」

「…………」

意気地がない。どうしてこうわしも意気地がなくなったのか、涙があふれて仕方がなかった。

思えばわしももう年だ。二日も無性していれば、顎にまばらな白いものがキラつく年だ。死に場所が大事だと思う。それにはこのお方の馬の口輪から迷れないことだと思い極めたのである。

「気の弱い奴。老いたな」

猿殿には笑われながら、はや馬を進め出していた。

わしはあわてて、お後を慕い、それからはまるで、疾風に巻かれて駆けている心地だった。

全軍は備前に入り、辛川村で各部隊の進路を決めた。

猿殿には、お旗本と手兵のみを率いて、全軍と別れ、矢坂越えから岡山を経、一気に沼の城まで急いだ。