후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
答弁の聴かれないうちは、一寸もここを動くことはできません」
するとそれをきっかけに、大勢の者が正造の面前へ殺到してきた。階段を叩き、縁の端をたたいて、またも操りかえし昨夜の憤りを訴えるのだった。殊に大島村の関口芝蔵は、正造の足もとへ顔をすりつけて、潸々と涙を流すのだった。他の者も、顔だけは知っていても名を知らぬ者が多かったが、いずれも必死に、正造に取りすがる面差しだった。一方ではまた、多々良村の亀井朋治が、「昨夜のあの乱暴はなんだ。どういう理由だ」といって、憲兵に食ってかかっていた。
「皆さん、ちょっと聴いて下さい。安田憲兵大尉殿からなにかお話があるそうです」
左部が叫んで一同の注意を促した。やや喧騒のしずまったところで、安田大尉が一歩踏み出して長靴をそろえた。
「諸君の訴えるようなことが、もし事実であるとしたなら、これは十分とり糺さねばならぬことである。負傷した者は千住の屯所まで同道してもらいたい」
その言葉の下から、野口が気負って答えた。
「行きましょう。みんな一緒に行こう。一行の利害は一行の責任だ」
それに応じて、人々がまた口々に喚き立てた。
「そうだとも、事実だから乱暴を訴えているのだ」