후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
第十一章
昨夜遅く市兵衛の妻女が家出したまま帰らないので、きょうも朝から行衛を捜索していた際であり、もしやと思って人だかりを覗いたのだが、その予感が当った。変死体はまさしく市兵衛の老妻為子であった。
このことが新聞に報道されると、市井にはさまざまな取沙汰が行われた。市兵衛が幾十万の人々を苦しめている因果応報といわれ、為子がそれを気に病んで精神に異状をきたしたのだともいわれた。為子が、鉱毒事件の推移を非常に気に病み、打撃をうけて、怨嗟の声を一身に浴びる思いで鬱々としていたことも事実であった。
第十一章
正造は原田定助から被害地の案内を頼んできたのに対して、十二月七日附で返書を送った。書中の前段で、古河に下車してからの順路や、途中見聞すべき箇所を一々細かく指定したのち、次のように書き添えた。
「以上の毒野とも、うかと見れば普通の原野なり。涙を以て見れば地獄の餓鬼のみ。気力を以て見れば竹槍。臆病を以て見れば疾病のみ。
嗚呼今日に至りて、下野人にして案内を請求すと、何ぞ夫れ迂遠なるや。今は九州四国の遠き地に生れたる婦人すら、案内なくして東京より海老瀬に往来するもの毎日々々なり。