일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

「二日、兎角失礼も多し、御病後折角御大切に、鉱毒婦人乳汁欠乏之儀御すくい被下度候事」

と書き添えた。いずれにしても昔日の顧らるるままに、たまたま礼状を書き綴ったというにしては、余りに至りすぎている。当時のことが深くこころに銘じていたのは事実だが、いまさら改めて謝意を述べるについては、最近の心境にその秘密がひそんでいた。「何の功能なく」と文中にもある通り、この頃は過ぎ来し半生をかえりみて、しきりに悔悟にちかい気持が動いた。いや、それよりも、なにごとか将来に対する予感が湧いていたのである。さらに推測していえば、正造はこの時すでに、自分の運命に対して、何事か深く決意をひそめるところがあったのである。

だが、正造にとっては当面の問題として寸時も心を去らぬことが限りなくあった。川俣事件も、例の兇徒嘯集の罪名で拘引状の発せられた者が六十八名に及んで、すでに大半は前橋監獄に収容されていた。それらの人々への慰撫のこともある。弁護士の依頼や、留守宅慰問のこともある。また一日もゆるがせにできないのは、被害民の人命が日一日と蝕まれてゆくことである。乳汁欠乏について、老妻の尽力をかさねて依頼したのもそのためであった。