후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,120자 · 516화면
その翌朝、駒井甚三郎は、例の研究室の前の塀に、ふと妙なものがかかっているのを認めました。皮を剥いだもののように、一枚の裲襠が塀に張りつけてありました。その上に刀の小柄を突き刺して、それに錦の袋に入れた守り刀様のものがぶらさげてありました。
駒井甚三郎がそれを見た時は、まだ夜があけはなれないうちで、誰もその以前に気がついたものはありませんでした。それを一目見ると駒井甚三郎の面に、非常な不快な色がサッと流れました。それは裲襠も守り刀も、共に見覚えのある品でありました。篤と見ているうちにいよいよ不快の色で満たされて、この時はさすがにこの人も、その憤懣を隠すことができないらしくありました。
けれども、また直ぐに窓掛を下ろして、姿を研究室の奥深く隠してしまいました。駒井甚三郎は再びこの不快な一種の曝し物に眼を注ぐことはなかったけれど、ほどなくその裲襠と守り刀の袋とは、何者かの手によって取外されて、どこへか隠されてしまいました。
それから程経て、馬を駆ってその普請場から出て行く一個の人影を見ることができました。おそらくそれはその普請場を早朝から巡視に来た役人であったろうけれど、笠を深く被っていたから、誰とも知ることができません。