후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,120자 · 516화면
縁台に腰をかけて、風合羽の袖をまくり上げて甘酒を飲みながら、しきりに頭の上の掛額をながめておりましたが、
「爺さん、ここに大した額が上ってるね……」
と甘酒屋の老爺に、言葉をかけました。
「へえへえ、なかなか大したものでございます」
老爺は自分のものでも賞められた気になって、嬉しそうに、同じく頭の上の額堂の軒にかかった大きな掛額をながめました。
「甲源一刀流祖逸見太四郎義利孫逸見利泰……」
筆太に記された文字を、がんりきの百は声を立てて読むと、
「秩父の逸見先生の御門弟中で御奉納になったのでございますが、当国では真庭の樋口先生、隣国では秩父小沢口の逸見先生、ここらあたりは、剣道の竜虎でございます」
それを聞いて、がんりきの百も何かしら勇み出して、
「知ってるよ、爺さん、わしはいったい甲州者なんだがね、その甲源一刀流の秩父の逸見先生というのは、甲州の逸見冠者十七代の後胤というところから甲斐源氏を取って、それで甲源を名乗ったものなんだ、だから何となく懐しいような気がして、こうしてさいぜんからながめているんだ」
「左様でございますか、お客様も甲州のお方でございますか、甲州はまことに結構なところだそうでございますね」