후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 春泥・三の酉(しゅんでい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,075자 · 173화면
ふいと、田代は、立留ってあたりをみ廻した。
「いゝからあるいているんだ。」
邪慳にそういって三浦はずん/\さきへあるいた。
「どこへ行くんだ、しかし?」
「停車場へ行くのよ。」
「どこの?」
「日暮里のよ。」
「日暮里?」
「大丈夫か、おい?」そばからしかし小倉もいった。
「だまって附いて来ねえ。――何にもいうこたァねえ。」
みるかぎり墓と塔婆の冷々とうちつゞいた細い道を右へ曲ったり左へ切れたりした。――が、やがてその墓地を出抜けて、立並んだ格子づくりの小さなその家々の間に、おもいもよらない木立だの寺の門だのをみ出したりする、しずかな、しら/″\した感じの古い往来のうえに三人は出た。――そこにはまれな人通りの外に車の音さえ……それこそ自転車のベルの音さえどこにも響いていなかった。
「御機嫌だったな、しかし……」
急におもい出したように田代はいった。
「何が?」三浦はふり返った。
「いゝえよ、おやじよ。――いつにも、あたしァ、このごろおやじのあんなハッキリした顔つきをみたことがない。」
「以前は始終あゝだったんだ。」
「だから、いゝえ、このごろといっているじゃァないか。――以前、始終、あんなだッたこたァあたしだって知っている。