후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
待ちかねていた群集は歓呼と拍手で二人を迎えた。
正造たちは一先ず控室へ案内されて、荒井嘉平をはじめ土地の頭株らしい人々の挨拶を受けた。そのなかに未だ二十三四と思われる小柄な青年がいて、モジモジしながら永島与八と名のり、過日不躾な手紙を差し出した無礼を詫びた。なにか気が臆してやっと声を出しているような様子だったが、硬そうな髪の垂れた濃い眉や、憂いをひそめた瞳に青年特有の純潔と誠実が溢れていた。
「やア君だったか」と、正造は頼母しげに永島を見返して大きな声をあげた。「いや、あの手紙を見たときには本当にうれしかった。沿岸にこういう青年がおれば、運動はかならず鬱然とおこって来る。何事も衆人を起して事をなすには、まず生死を懸けた一人を得ることが大切だ。それだから私は君のあることを知って、どれほどよろこんだか知れない」
永島はそうまでいわれると嬉しくもあり恥しくもあって、ますます膝を固くさせた。返書をもらったときの感動、それをいい出そうとして胸は跳んだが、声がのどにからまって言葉にならず、正造の顔ばかり見つめていた。
「あの手紙に、お父さんの許可を得たと書いてあったが、お父さんは快く承知して下さったのかね」