후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
昨夜闇にまぎれて古河から舟にのり、利根川を下り江戸川を下ってきた被害民たちである。古河までは二千人余の人数だったが、館林、佐野、古河の警察署から出張した警備の群に阻止されて、なかば以上は引返してしまった。残りの者が相戒めて、今朝の未明を期して日比谷原頭に集合することを約し、警戒の目をのがれて散りぢりに入京したのである。
その目的はいうまでもない。去る二十六日の衆議院で田中正造が質問を試みたのに対し、彼等は農商務大臣が必ず確とした答弁を与えるものと確く信じていた。ところが新聞の報道によると、農商務省は調査委員会を設けてその調査報告を見たうえで答弁するというのである。彼等はことの意外に驚かざるを得なかった。数年来議会の問題とされている事柄に、いまさらどこに調査の必要があろう。もはやべんべんとそれを待ってはいられない。もはや自分たちみずから農商務省に出頭して窮迫を訴えるよりほかはない。彼等の決意が期せずしてそこに一致したのである。
夜が明けると、一群の警官が佩剣を光らせて馳けつけて来た。なにか不穏の形勢と見たのか、弁疏もきかずいきなり解散を命じた。命に従わなければ集会結社法によって処分するという威嚇である。