후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
それにもまして傷ましいのは、栄養不良で母乳が出ませんので、村の乳呑児がみんな痩せ細っていることです。そんなわけですから捨児をする者が増えました。私の家などでも門傍に捨ててあったのを、この二カ年に三人も拾って育てているのですが……」
松本は言葉なかばに顔を蔽って腰をおろした。次に界村の茂呂平吉が立って村内の窮状を述べ、野口春蔵がそれを補足して、「海老瀬も、それから私の界村も、病人にたとえればいつ死ぬかわからぬ重態です」といって声を呑み「村の死亡者は数年前の二倍になりました。乳児の死亡は前の三倍です。ことに寒心に堪えないのは死産の数が五倍になったことであります。これは一体だれの罪でしょう。屈強の大人が誰も彼も胃病です。ろくに食うものも食わずに胃病になる。それに多いのは眼病で、十年前の洪水以来急にふえました。今お話になった茂呂さんの高山と申す字では、目の満足なものは数えるほどしかない。一歩足を村へ入れれば到る処で目の不自由な者を見るありさまです。黒田三代造という家の老婆などは七十という歳をして、雲のかかった目で石灰俵を編んでおります。十俵編んで四銭か四銭五厘、藁も村のものは役に立ちませんから、他から藁まで買って来て編むのです。