일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

十一月十七日は、宇都宮監獄に在った永島、小林の二人が、六カ月の刑務を終えて出獄する日だった。午前十時、二人が監獄の門を出ると、そこには各村の総代が多数出迎えていた。二人はただちに稲屋旅館に案内されて軽い中食をあてがわれた。やがて総代たちとともに汽車で佐野駅へ来た。そこの出迎えは駅前から道の両側の軒下を埋めて、千五六百人を数えるほどであった。

永島のためには、居村の馬喰小暮与八が特に見立てて送ったという白馬が繋いであった。小林には栗毛が曳き出された。群集は二人をその馬に乗せ「迎志士出獄」の大旗を晩秋の風にはためかせながら、雲龍寺さして繰りだした。

そのものものしさを、永島は馬上から感謝の念をもって見下しながら、しかし次第にそれが苦痛になってきた。人々のやつれた顔に辛酸の跡を思いやって、寧ろ自分の方が安易な月日を送っていたように思われてならなかった。沿岸近くなって被害地の田畑を左右に見渡すと、更にまた苛責に似たものが胸に募ってきた。二人は雲龍寺門前の砂原に立って、またも面はゆい歓迎の言葉をうけ、それから二人の途を分って、それぞれ居村へ送り届けられた。