일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

夕刻ごろにはその数は七八百名に達し、塀のそとをぐるりと包囲してしきりに罵声を放ちだした。障子をあけて見おろすと数カ所で酒樽の鏡をぬいて気勢をそえている様子だったが、やがて会場めがけてパラパラと石が投げこまれた。果ては薪を投げこむ音さえした。門内の田中派も演説どころではなくなった。もはやこれまでと観念し、血路をひらくつもりでサッと門扉を押しひらいて躍りでた。木村派もスワとばかり多勢をたのんで取り囲んだ。木剣の渡り合い、格闘、それをめがけて大小の石が無数に降りそそぐという騒ぎで、夕闇の道路はたちまち無残な修羅場と変った。

また同じ時刻に、葛生にひらかれた木村派の演説会に田中派の二千名が押し寄せて、ここでも両派入り乱れて刃傷沙汰に及んでいた。

こうして投票日が切迫するにつれ、両派の争闘は日ごとに殺気立ってきた。北部山間の閑馬村の栗原喜蔵が、自身にも再三負傷し、その部下に多くの負傷者を出したのもまたこの頃であった。さらに山奥の飛駒村はこの閑馬と投票所が同じで山越しで投票にくることになっていたが、木村派はしきりに流言を放って、木村に投票しないと途中の山中に待ち伏せた壮士たちのために半殺しの目にあわせるとか、田中派の家へ押しこむとか、脅迫がましい牽制を試みていた。