일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きどうむかしがたり

綺堂むかし語り

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면

아오조라 문고

住居の窓は路地のなかの南にむかっていて、住居につづく台所のまえは南から西へ折りまわした板塀に囲まれていた。塀のうちには小さい物置と四、五坪の狭い庭があって、庭には柿や桃や八つ手のたぐいが押しかぶさるように繁り合っていた。いずれも庭不相当の大木であった。二階はどうなっているか知らないが、わたしの記憶しているところでは、一度も東向きの窓を明けたことはなかった。北隣りには雇い人の口入屋があった。どういうわけか、お玉さんの家とその口入屋とはひどく仲が悪くって、いつも喧嘩が絶えなかった。

わたしが引っ越して来た頃には、お玉さんの阿父さんという人はもう生きていなかった。阿母さんと兄の徳さんとお玉さんと、水入らずの三人暮らしであった。

阿母さんの名は知らないが、年の頃は五十ぐらいで、色の白い、痩形で背のたかい、若いときには先ず美い女の部であったらしく思われる人であった。徳さんは二十四、五で、顔付きもからだの格好も阿母さんに生き写しであったが、男としては少し小柄の方であった。それに引きかえて妹のお玉さんは、眼鼻立ちこそ兄さんに肖ているが、むしろ兄さんよりも大柄の女で、平べったい顔と厚ぼったい肉とをもっていた。