후리가나로 읽는 일본 고전
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면
三人の墓
その無数の白骨の中には勿論、隠れたる詩人や、無名の英雄も潜んでいるであろうが、とにかく世にきこえたる人物の名をかぞえると、わたしがお辞儀しても口惜しくないと思う人は三人ある。曰く、伊達政宗。曰く、林子平。曰く、支倉六右衛門。今度もこの三人の墓を拝した。
政宗の姓はダテと読まずに、イダテと読むのが本当らしい。その証拠には、ローマに残っている古文書にはすべてイダテマサムネと書いてあると云う。ローマ人には日本字が読めそうもないから、こっちで云う通りをそのまま筆記したのであろう。なるほど文字の上から見てもイダテと読みそうである。伊達という地名は政宗以前から世に伝えられている。藤原秀衡の子供にも錦戸太郎、伊達次郎というのがある。もっとも、これは西木戸太郎、館次郎が本当だとも云う。太平記にも南部太郎、伊達次郎などと云う名が見えるが、これもイダテ次郎と読むのが本当かも知れない。どのみち、昔はイダテと唱えたのを、後に至ってダテと読ませたに相違あるまい。
いや、こんな詮議はどうでもいい。イダテにしても、ダテにしても、政宗はやはり偉いのである。独眼龍などという水滸伝式の渾名を付けないでも、偉いことはたしかに判っている。