후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면
大きい寺も伽藍堂になってしまって、正面の塔に据え付けてあるクリストの像が欠けて傾いている。こうした古い寺には有名な壁画などもたくさん保存されていたのであろうが、今はどうなったか判るまい。一羽の白い鳩がその旧蹟を守るように寺の門前に寂しくうずくまっているのを、みんなが珍しそうに指さしていた。
町を通りぬけて郊外らしいところへ出ると、路の両側はフランス特有のブルヴァーになって、大きい栗の木の並木がどこまでも続いている。栗の花はもう散り尽くして、その青い葉が白い土のうえに黒い影を落している。木の下には雛芥子の紅い小さい花がしおらしく咲いている。ここらへ来ると、時どきは人通りがあって、青白い夏服をきた十四、五の少女が並木の下を俯向きながら歩いてゆく。かれは自動車の音におどろいたように顔をあげると、車上の人たちは帽子を振る。少女は嬉しそうに微笑みながら、これも頻りにハンカチーフを振る。砂煙が舞い上がって、少女の姿がおぼろになった頃に、自動車も広い野原のようなところに出た。
戦争前には畑になっていたらしいが、今では茫々たる野原である。原には大きい塹壕のあとが幾重にも残っていて、ところどころには鉄条網も絡み合ったままで光っている。