후리가나로 읽는 일본 고전
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면
この人形の首をはじめて見たのは、わたしが日露戦争に従軍した時、満洲の海城の城外に老子の廟があって、その祭日に人形をまわしに来たシナの芸人の箱のなかでした。わたしは例の癖がむらむらと起ったので、そのシナ人に談判して、五つ六つある首のなかから二つだけを無理に売って貰いました。なにしろ土焼きですから、よほど丁寧に保管していたのですが、戦場ではなかなか保護が届かないので、とうとう二つながら毀れてしまいました。がっかりしたが仕方がないので、そのまま東京へ帰って来ますと、それから二年ほどたって、「木太刀」の星野麦人君の手を経て、神戸の堀江君という未見の人からシナの操り人形の首を十二個送られました。これも三つばかりは毀れていましたが、南京で買ったのだとか云うことで、わたしが満洲で見たものとちっとも変りませんでした。わたしは一旦紛失したお家の宝物を再びたずね出したように喜んで、もろもろの瓦楽多のなかでも上坐に押し据えて、今でも最も敬意を表しています。殊にそのなかの孫悟空は、わたしが申歳の生まれである因縁から、取分けて寵愛しているわけです。
そのほかの人形は――京、伏見、奈良、博多、伊勢、秋田、山形など、どなたも御存知のものばかりで、例の今戸焼もたくさんあります。