후리가나로 읽는 일본 고전
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면
茶話会の群れのうちから若い人はひとり起ち、ふたり起って、番町方面の状況を偵察に出かけた。しかしどの人の報告も火先が東にむかっているから、南の方の元園町方面はおそらく安全であろうということに一致していたので、どこの家でも避難の準備に取りかかろうとはしなかった。
最後の見舞に来てくれたのは演芸画報社の市村君で、その住居は土手三番町であるが、火先がほかへそれたので幸いに難をまぬかれた。京橋の本社は焼けたろうと思うが、とても近寄ることが出来ないとのことであった。市村君は一時間ほども話して帰った。番町方面の火勢はすこし弱ったと伝えられた。
十二時半頃になると、近所が又さわがしくなって来て、火の手が再び熾んになったという。それでも、まだまだと油断して、わたしの横町ではどこでも荷ごしらえをするらしい様子もみえなかった。午前一時頃、わたしは麹町の大通りに出てみると、電車みちは押し返されないような混雑で、自動車が走る、自転車が走る。荷車を押してくる。荷物をかついでくる。馬が駆ける。提灯が飛ぶ。いろいろのいでたちをした男や女が気ちがい眼でかけあるく。英国大使館まえの千鳥ヶ淵公園附近に逃げあつまっていた番町方面の避難者は、そこも火の粉がふりかかって来るのにうろたえて、さらに一方口の四谷方面にその逃げ路を求めようとするらしく、