후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면
ここらは勤め人が多いので、夕方から夜にかけては湯屋がひどく混雑する。
わたしの家に湯殿はあるが、据風呂がないので内湯を焚くわけに行かない。幸いに井戸の水は良いので、七月から湯殿で行水を使うことにした。大盥に湯をなみなみと湛えさせて、遠慮なしにざぶざぶ浴びてみたが、どうも思うように行かない。行水――これも一種の俳味を帯びているものには相違ないので、わたしは行水にちなんだ古人の俳句をそれからそれへと繰り出して、努めて俳味をよび起そうとした。わたしの家の畑には唐もろこしもある、小さい夕顔棚もある、虫の声もきこえる。月並ながらも行水というものに相当した季題の道具立てはまずひと通り揃っているのであるが、どうも一向に俳味も俳趣も泛かび出さない。
行水をつかって、唐もろこしの青い葉が夕風にほの白くみだれているのを見て、わたしは日露戦争の当時、満洲で野天風呂を浴びたことを思い出した。海城、遼陽その他の城内にシナ人の湯屋があるが、城から遠い村落に湯屋というものはない。幸いに大抵の民家には大きい甕が一つ二つは据えてあるので、その甕を畑のなかへ持ち出して、高粱を焚いて湯を沸かした。