후리가나로 읽는 일본 고전
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂むかし語り(きどうむかしがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 183,656자 · 363화면
と歌った少年時代を追懐すると、鳶の衰滅に対して一種の悲哀を感ぜずにはいられない。
むかしは矢羽根に雉または山鳥の羽を用いたが、それらは多く得られないので、下等の矢には鳶の羽を用いた。その鳶の羽すらも払底になった頃には、矢はすたれて鉄砲となった。そこにも需要と供給の変遷が見られる。
私はこのごろ上目黒に住んでいるが、ここらにはまだ鳶が棲んでいて、晴れた日には大きい翼をひろげて悠々と舞っている。雨のふる日でもトロトロと鳴いている。私は旧友に逢ったような懐かしい心持で、その鳶が輪を作って飛ぶ影をみあげている。鳶はわが巣を人に見せないという俗説があるが、私の家のあたりへ飛んで来る鳶は近所の西郷山に巣を作っているらしい。その西郷山もおいおいに拓かれて分譲地となりつつあるから、やがてはここらにも鳶の棲家を失うことになるかも知れない。いかに保護されても、鳶は次第に大東京から追いやらるるのほかはあるまい。
私はよく知らないが、金鵄勲章の鵄は鳶のたぐいであると云う。然らば、たとい鳶がいずこの果てへ追いやられても、あるいはその種族が絶滅に瀕しても、その雄姿は燦として永久に輝いているのである。