轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
猿みたいな真赤な顔をくしゃくしゃにしかめて、それは人間の顔ってもんじゃない醜さだったが、しかしこれは俺の子なのだとなるとたとえどんなに醜くても可愛かった。いや、その醜さが俺には可愛かった。
百成夫婦が祝いの品を持ってきてくれて、子供の名を俺に聞くので、志奈子だと答えた。
「支那のシナ……? これはいい。野中さんも支那へ雄飛の志を抱いてるためだな」
「いや、いや」
四郎のシに波子のナをあわせた志奈子なのだと俺が言うと、
「しゃれてるわね」
と綾子は言った。
「しゃれてるだなんて、変なこと言うなよ」
と百成がたしなめた。
「あんたこそ、支那のシナだなんて、変なこと言って……」
「変なことじゃない。俺にだって夢はあるんだ」
「そんなら支那へ行けばいいのに……」
お祝いに来てくれた二人が夫婦喧嘩をはじめた。
「百成さんはそんなに支那へ行きたいんですか」
「そんなに?」
と百成は俺に言った。
「どうして支那に行きたいんですか」
「どうして?」
またもおうむ返しに言って、百成は俺の顔をきっとみつめた。
春が来た。ここへ来て二度目の春を迎えたのである。
ハルガキタ
ハルガキタ
ドコニキタ
ヤマニキタ