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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
間もなく騒擾部隊という名に変えられた。
蹶起部隊は反乱軍だとされたのである。奉勅命令なるものが軍から出され、蹶起部隊に対し帰順の勧告がなされた。青年将校らはそれを拒否した。ここで蹶起部隊は大命に抗する叛徒だという烙印がおされた。
軍中央部を牛耳っている統制派に、まんまとしてやられたのである。初め巧みにおだてておいて、蹶起部隊を油断させ、時をかせいだのち、一挙に逆賊の汚名をかぶせてきた。
青年将校らが頼みの綱としていた真木大将らは敗退した。頼みにならない皇道派だったというところであろうか。
鎮圧部隊が出動した。叛徒になりさがった蹶起部隊を十重二十重に取りかこんだ。
皇軍相撃の悲劇がはじまろうとした。青年将校らは涙をのんで帰順した。
二月二十九日。二・二六の蹶起はたった四日間であえなく潰えた。
北槻大尉たちは軍法会議に付された。三月事件、十月事件の処罰は、さきに述べた通り、不発だったとはいえウヤムヤに終った。この二・二六も……と思ったが、その年の七月下された判決はすごくきびしいものだった。二十名近くに死刑が宣告されたのである。
判決の一週間後に処刑が行われた。