轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
丸万の説明によると、飯館は大概、妓館も兼ねていて、
「うまい支那料理が食え、おまけにそこが女つきのホテルと来てるんだから、こたえられねえ」
殯儀館のことも丸万からそのとき説明を聞いたが、あとまわしにする。
「矢萩大蔵は賭館で、儲けてやがる。だのに、煙館のほうがもっとボロイと、それに眼をつけて、うちの縄張りを荒しにかかった」
「うちの……? 砂馬の大将は上海で阿片窟をやってるのか」
「阿片屋は阿片屋だがな」
そう言う丸万は上海でさぞかし豪遊な支那料理を鱈腹食っていると見え、丸々と肥っていた。丸万という姓がまるで渾名であるかのように、まんまるくなって、自然と口調も悠長に、
「阿片窟なんて、そんなみみっちい、そんなこまかい商売はやってない。言ってみりゃ、卸し屋だな」
「そう言や、砂馬の大将が満州へ行って阿片の密培地へもぐりこんだのは、ずいぶん前のことだな。先覚者だったわけだな。こりゃ驚いた。そんなに遠大な志とは……そんなに、さきのさきまで見通している大将だとは思わなかった。原産地からの直接取引か。これは、うまい考えだ」
「そう言や、そうだが、実際はそう簡単なもんじゃないさ」